アルツハイマー型認知症(以下、AD)の次に患者数が多いとされている「脳血管性認知症(以下、VaD)」を誰でも分かりやすいに解説していきます。
VaDはADと違った特徴があるので、是非皆さんの参考になれば嬉しいです‼
①脳血管性認知症とは
脳の血管障害で起きる脳梗塞や脳出血によって起こる認知症です。くも膜下出血をされた後に認知機能に問題が出た場合にがVaDと診断されるケースが多いです。
脳出血は様々な原因で起こりますが、高血圧等の生活習慣の悪さから来る事もあるので働き盛りの人にも起こりえます。
自分が一番若い人で関わった事がある方は40代でしたし、その方もやはり脳の血管障害による認知症でした。
脳の血管障害による認知症ですが、VaDと診断されず「高次脳機能障害」と診断されるケースもあります。違いとしてはVaDは認知症なので進行する症状なのに対し、高次脳機能障害は基本的に進行しません。
②どんな状態なの?
②注意障害
③遂行機能障害
①自発性の低下とは、「やってやるぜ‼」という自発的に動く意欲の低下ですね。
②注意障害とは集中力が散漫になっていたり、ぼんやりして反応が鈍かったりする状態です。
③遂行機能障害とは計画を立てたり、計画を実行する事が困難になる障害です。
他にもVaDの方は急に前触れもなく症状が悪化します。しばらく様子が変わらないからと言って安心していると急に出来ない事が増えたりします。あまりの急さに介護者は精神的に付いていけず、疲労感が増大します。
また、一日の中でも状態が変動する様子が見られます。日内変動と言い「朝は良い状態で割と会話も普通に出来るけど、午後になるとまともに会話が出来ない。」なんて事も見られるのが特徴です。
③実際見られる状態とは?
脳出血の影響で片麻痺が見られます。片麻痺とは右側だったり左側だったりどちらかに麻痺がある状態です。と言っても全く動かない訳ではありません。人によって様々です。
片麻痺の影響なのか、又は注意障害の影響なのかぶつかったり、歩いていると右だったり左だったりとどちらかに寄って歩いてしまう様子も見られます。
直近の記憶(短期記憶)の保持が困難なのはADと変わりませんが、割と記憶の保持は出来るという印象を受けます。特に昔の記憶に関してはADと診断された方に比べると長く保持されている気がします。
また上記にも書きましたが日内変動が見られる人も確かにいます。加えて数か月に一度急にガクッと状態が悪くなる様子も見られます(認知症状が進行)。
認知症の種類の中で最も「病気の前の自分に近い」と感じています。
④まとめ
脳血管性認知症(VaD)は、脳の血管障害で起きる脳梗塞や脳出血によって起こる認知症です。
特徴的なのは片麻痺になっている方が多く、日内変動があったり、急に進行してしまう所です。
私の体験だと記憶力の保持はADより高い気がします。
病気の前後であまり性格は変わらないのかなと私は感じます。
この認知症は生活習慣を改善すれば予防できる可能性が高いと思いますので、不規則な生活をしている人は今すぐ規則正しい生活を心がけて下さいね。
ではまた‼
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