先日、市議会議員と市の高齢福祉課の課長とお話しする機会がありました。
流石に熱い志を持っておられ、こういう方達が先頭に立って色々変わっていくのだと感じました。
皆さんが揃って言っていたのは、「どうすれば若年性認知症の方の居場所が出来るのだろう」という事です。
厚生労働省が発表している「令和3年介護サービス施設・事業所調査の概況」によると、令和3年における「認知症対応型通所介護」の数は3,753事業所だそうです。
そのうち若年性認知症に特化した、又は対応している事業所は数か所しかないそうです。
若年性認知症の方が全員介護保険サービスを必要とは思いません。
ですが、介護保険サービスという観点で見た時に居場所がないのは明らかです。
どうする事が当事者の方々にとって良いのか。
私なりに考えてみました。
①今の生活を変える事無く、生活が出来る事。
誰だって今ある生活が急に壊れていくのは怖いと思います。
若年性認知症になったからといって、何もかもが出来なくなる訳ではありません。
初期段階(MCI)であれば日常生活にはあまり影響が無い方が多く、普段と変わらない生活を送られている方も少なくありません。
ただやはり一部の生活には支障があるので、そこだけカバー出来る「何か」があると良いと思います。
家族の力だったり、ボランティアであれば本人が困っている時にサポート出来ると思います。
ですが何かしらのサービスになると「お金」の問題が出てきます。
僅か短時間の為に「お金」が発生する。
これは経営する側も利益になりにくいと思うし、利用する側も面倒なのでは感じます。
②役割、居場所がある事。
認知症は進行性の症状ですので、いつかは何かしらのサービスが必要になる時が来ると思います。
その時に「役割や居場所がある」というのが大事だと思っています。
私は認知症対応型DSの管理者としています。
新規でご利用される方、又はご家族から以下のような話を度々耳にします。
「前に別の所のデイサービスに行ってみたけれど、自分と近い年齢の人がいなくて行くのを止めてしまった。」
65歳以下の方が若年性認知症と診断されます。
その方々がやはり平均年齢80歳という様な場所に行くと、「自分の居場所はここじゃないな」と思うのは当然の事なのかも知れません。
しかし同じ年代、同じ症状を持っている人たちが集まるとそこには安心感が生まれます。
その為若年性認知症の方は若年性認知症の方達と一緒に過ごされた方が安心出来ると思うのです。
③「認知症」という症状がもっと皆が理解する事。
施策の一つでもある啓発が大事だと思います。
この仕事をしていると、割と啓発運動は行われているなと感じます。
しかし興味のある人がそこに足を運ぶという感じで、まだまだ興味の無い層には届きにくい状態と感じます。
もっと「認知症という症状がどういう症状なのか」という事を、興味の無い一般的の方々にも届く事が大事だと思います。
④まとめ
以上が私が考えです。
実際はそこにお金の問題なり、施策の問題なり、法律などのルールがありと制約があります。
制約の中で決められた事だとしても、実行して形になるには時間が掛かります。
他にもいくら素晴らしい施策が実行されようにも、現場の人達がその想いを形に出来るかはまた別の問題です。
色々と複雑な問題を抱えているとは思いますが、今の環境はこういう「熱い想い」を持っている方達が形にしてきたんだと感じる時間でした。
現場にいる私としては給料が今よりもっと上がれば、モチベーションもあがるんですけどね(笑)
コメント頂けると嬉しいです。
ではまた‼
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