昨日の夜、何を食べてか覚えていますか。
私は牛丼を食べました。
一昨日の夜、何を食べたか覚えていますか。
この辺になってくると怪しいかも…
昨日の晩御飯を何を食べたかを忘れる人はいると思いますが、「食べたかどうか」を覚えていない人は普通であればいないでしょう。
食べたかどうか分からない人は今すぐ病院に行ってください‼
認知症の疑いありです‼
今回は誰でも分かるように認知症の方が思い出せなかったり、行動に障害が出る理由を解説します‼
①記憶がすっぽり抜けている。
最近物忘れが酷くて仕方がありません。
何かをしようと思って立ち上がって、数歩歩くと「何しに立ち上がったんだっけ?」と思う事がざらにあります。
でもその内思い出せるから取り敢えず思考は放棄します。
物忘れがあっても「思い出せる」事は年相応の物忘れです。
一方思い出せないのが認知症です。
②我々の行動は「記憶」で出来ている。
健常者が問題なく日常生活を送れるのは、記憶が正常に働いているからです。
例えば自動販売機で飲み物を買おうとしようとします。
自動販売機で飲み物を買おうとした時に、下記の行動に分けたとします。
②必要な金額を販売機に入れる
③ボタンを押し、飲み物を購入
④出てきた飲み物を取り出す
もしあなたが初めて自動販売機で飲み物を買おうとしたとすると、誰の力も借りずに買えるでしょうか。
飲み物を買おうとした時に「以前購入した記憶」があるから飲み物が買えるのです。
認知症の方は飲み物を買おうと思う事は出来ます。
しかし「自動販売機で飲み物を買ったという記憶」が失われているので、購入する事が出来ません。
「忘れる=思い出す事が出来る」のですが、「失われる=元々記憶が無い」ので購入する事が出来ないのです。
これが認知症の方が出来ていた事が出来なくなる仕組みです。
他にも下記を見てください。
②必要な金額を販売機に入れる
③
④出てきた飲み物を取り出す
③の部分が無いですよね。
これだと飲み物は買えません。
一部の行動に障害が出て、飲み物を購入する事が出来ません。
逆に言えば、誰かが③の部分をフォローすれば認知症の方でも飲み物は買えます。
認知症の方の支援で大事ななのは全てを介助するのではなく、一部を支援する事です。
そうする事で「一人でも出来る」という自信が付き、充足感を得る事が出来ます。
③まとめ
認知症になると記憶を忘れるのでは無く、記憶が失われます。
全てが初体験になる訳ですから、行動に障害が出るのも納得です。
ただ全てを忘れるかと言うとそうではありません。
一部だけ忘れる事もあるので、実行機能に障害が見られます(実行機能障害)。
その一部を支援する事で本人は充足感を得る事が出来、生活にメリハリが出来ると思います。
「何を食べたか」まで覚えていると良いですが、食べた事さえ忘れてなければまだ大丈夫でしょう。
そういえば一昨日は何を食べたっけかな…?
コメント頂けると嬉しいです‼
ではまた‼
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