今回は4大認知症の最後となるレビー小体型認知症について解説していきます。アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症、脳血管性認知症と続いてきた主な認知症の解説も今回で終わりとなります。
今までの認知症もそれぞれ特徴がありましたが、勿論レビー小体型認知症も例外ではありません。今回も誰でも分かるように解説していきます‼
レビー小体型認知症とは
レビー小体型認知症(以下、DLB)は認知症の全体の割合からすると少ない割合です。多くを占めるアルツハイマー型認知症が約70%に対し、DLBは5%前後です。
ただこの辺りの割合は参照する資料によって異なってくるので、あまり気にしない方が良いです。とにかく割合としては少ない方だという事を理解して頂ければ良いと思います。
どんな状態なの?
DLBの特徴は色々あるのですが、私が「特にこの症状が見られたらDLBなのかな」と思う症状はずばり「幻覚」と「パーキンソンニズム」です。
「幻覚」は実際無いものが見えたり(幻覚)、聞こえたり(幻聴)します。
「パーキンソンニズム」はパーキンソン症状が見られます。パーキンソン症状とは緩慢な動作だったり、関節のこわばり、前屈姿勢に小刻み歩行が見られます。
他にも特徴はありますので下記にまとめますが、上記2点が見られると私は「あの人、レビー小体型認知症かな?」と思います。それほど上記2点の特徴は顕著に表れている気がします。
②レム睡眠行動行動障害
③抗精神薬への過敏さ
④自律神経症状
⑤一過性の意識障害、失神
①認知機能や運動機能の激しい変動…調子の良い時と悪い時の差が激しい。
②レム睡眠行動障害…睡眠中に恐怖や怒りを感じ、うなされたり、大声で寝言を言ったりする。
③抗精神薬への過敏さ…副作用が他の症状に比べて強く出てしまう。
④自律神経症状…立ち眩みや便秘などになりやすい。
⑤一過性の意識障害、失神…急に意識が飛んだり、失神したりする。
実際に見られる状態とは?
自分が介護・支援してきた方々では、やはり幻覚を感じている人が圧倒的に多いと思います。
普通に話している分には、「少しの物忘れが進んでいるな」と感じる程度なのですが、急に「あそこに誰かいるよね」や「誰かが何か話している」という風に説明してくれます。
自覚がある方もいらっしゃいますが、やはりその方にとっては現実的に見えているみたいですね。説明すると納得されます。しかし重度になってくると現実と幻覚の境界が無くなりBPSDに繋がったりします。
お茶を出したり料理を用意したりするみたいです。
前傾姿勢による小刻み歩行は自分でバランスを取るのが難しくなり、一度歩行に加速がつくと姿勢が前傾なものなので、さらに転倒リスクが高まります。
他にも調子の良い時と悪い時の差が激しいのも見られる状態でした。
DLBに関しては総じて特徴に挙がっている状態がどなたにでも見られている印象を受けます。
まとめ
レビー小体型認知症(DLB)は全体として少ない割合です。
認知症特有の記憶障害は勿論ありますが、DLBの特徴の方が顕著に見られます。
幻覚も本人にとっては現実なので、否定するとBPSDに繋がったりするのでどこまで本人に寄り添うのが良いのか判断が難しくもあります。
ずっと幻覚や妄想の中で生きていくのも、現実感がありませんしね。
現実の理解が難しくても、やはり出来る限り現実の中で生活してもらうようにするのも介護の一つだと思っております。
ではまた‼
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